外国人の見た大坂の陣(1)

2008年7月28日月曜日

戦国百科

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戦国総決算 大坂の陣

外国人の見た大坂の陣(1)


<大坂落城を経験した宣教師アビラ=ヒロンの
 貴重な記録でつづる大坂両度の陣のすべて>



大坂落城の体験

元和一年(1615)六月十七日の午後、
平戸のイギリス商館の門前に、一人の西欧人が姿を見せた。
ボロを纏いやつれ果て、一見して落人のようななりであるのが異様であった。
その応待に出た商館長リチャード=コックスは
当日(ユリウス暦六月七日)の日誌に次のような記事をしたためた。

「午餐後、バードレ=アポナリオと名乗る
 フランシスコ会の修道僧がやってきた。
 この人には以前平戸で二、三度会ったことがある。
 彼は大坂の城塞が陥されたときその中に居たのであるが、
 幸いにもここまで逃げのびるを得た(という)。
 彼は『このとおりまったく着のみ着のままです。
    戦いがあまりにもあわただしく
    終わってしまったものですから』
と言い
   『秀頼様の十二万を越えるような軍勢が
    あんなにもすばやく粉砕されてしまうとは…』

 と肝をつぶしていた。そしてもう手を合わさんばかりに
   『何か食べるものをください。
    なにぶん大坂の城塞を脱してからの十五日間というもの、
    ただ窮乏の極みだったものですから』
といった。
 彼は食事を終え、私から(銀)板十五匁をもらうと、
 すぐにその場を立ち去った」

考えて見れば不審であった。
日本にはもういないはずのカトリック司祭が、
こともあろうに大坂落城を体験して落ちのびてきたとは、
いったいどういうことなのであろう。







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